はじめに
ゴルフ用語って初心者からするとよくわからん!ってのがたくさんありますよね。
そのうちの1つはこれでしょう。
今日はゴルフの「ハンディキャップ」についてお話しします。
ハンディキャップってなに?
ゴルフは18ホール、合計72打で上がることを基準(±0)にスコアを競うスポーツです。
パー(PAR)72ですね。
でも、ご存知の通り、われわれ月1ゴルファーにとって、72なんて夢のまた夢のスコア。
たいていの場合は100の壁と戦うラウンドを過ごすもんです。
つまり、めでたく100切りを果たして「99」で上がれたとしても、スコアとしては「27オーバー」なわけです。
かたや、プロゴルファーじゃなくても80以下でラウンでできちゃうような上級者もいるわけですから、同じ条件でラウンドしても永遠に勝てないですよね。
そこで登場するのがハンディキャップです。
たとえば平均して99でラウンドできる人なら、その人のハンディキャップ(以下、ハンデ)を27として、合計スコアから引いてあげるんです。
すると、平均72で回れる超上級者とも互角の勝負ができますよね。
ゴルフというスポーツを、どんなレベルの人でも平等に楽しめるように生まれたのがハンディキャップなわけです。
ちなみにハンデ27の人の本当のスコア99を「グロススコア」、ハンデを差し引いたスコアである72を「ネットスコア」と呼びます。
公式ハンディキャップって?
じゃあハンデって自己申告なのかというとそうじゃないです。
だってそんなことがまかり通ったら、みんな勝とうとして適当なハンデを申告するに決まってます笑
ということは、もちろん公式ハンディキャップというものがあるわけです。
「JGA/USGAハンディキャップインデックス」というものが発行されて初めて公式のハンディキャップとして認められます。
パブリックハンディキャップとも言いますね。あまり使わないけど。
取得方法としては、認可された所属ゴルフクラブに5枚のスコアカードを提出すると、JGA(日本ゴルフ協会)のハンディキャップ規定に則って計算されてハンディキャップインデックスが発行されるという具合です。
ちなみに楽天GORAが運営する「楽天GORA/JGAハンディキャップ倶楽部」というサービスもあって、オンラインでJGA/USGAハンディキャップインデックスを発行してもらうことも可能なので、興味があったらサイトを確認してみてくださいね。
初心者の強い味方「プライベートハンディキャップ」
さて、とはいえわれわれ月1ゴルファーはゴルフクラブに所属する時間的、金銭的余裕などないわけです…。楽天GORAならできそうだけど、そこまでしたくないゴルファーは多いはず。
そこで登場するのが、公式ハンディキャップに対して、「プライベートハンディキャップ」です。
これって何かというと、ゴルフコンペでよく聞く3種類のハンデ計算方式が該当します。
まだピンとこない人はこれを聞いたら「あー!あれか!!」ってなるはず。
そうです、これですよ。
・新ペリア方式
・新々ペリア方式
ゴルフコンペに参加されたことのある人なら間違いなく聞いたことのあるこの「ペリア」っていうのは、プライベートハンディキャップの計算方式のことなんです。
みんなが公式ハンディキャップを持っているわけじゃないですからね。
初めてのラウンドの人でも平等にスコアで競えるようにするために生み出されたスコア計算方式です。
この3種類のプライベートハンディキャップの計算方式。
共通点としては、18ホールのうちいくつかの隠しホールを設けて、特殊な計算方法によってネットスコアを算出する点ですね。
もともとはペリア方式が基本でしたが、隠しホールが6ホールで運の要素が強過ぎるために最近では新ペリア方式、新々ペリア方式の方が多く使われます。
とくに新ペリア方式のコンペが多く、スタンダードと言っていいですね。
各方式の違いと計算方法を見ていきましょう!
ペリア方式
ペリア方式では、隠しホールをOUT、INでロング・ミドル・ショートの3ホールずつ、PAR24の合計6ホール設定します。
隠しホールのスコアを合計して3倍して、そのスコアから72を引いた数字に0.8を掛けたものがハンデとなります。
たとえばグロススコア99で、隠しホールのスコアが35だった場合、
これがハンデになります。
ですので、ネットスコアは
ですね。
新ペリア方式(ダブルペリア方式)
ダブルペリア方式とも呼ばれます。ペリア方式の2倍の隠しホールを設定するからですね。
ちなみに新ペリア方式は、「新ペリ」って略して言われることが多いです。
さて、新ペリア方式では、隠しホールをOUT、INで6ホールずつ、合計PAR48になるように12ホール設定します。
隠しホールのスコアを合計して1.5倍して、そのスコアから72を引いた数字に0.8を掛けたものがハンデとなります。
たとえばグロススコア99で、隠しホールのスコアが67だった場合、
がハンデになるので、ネットのスコアは
になります。
新々ペリア方式
新々ペリア方式では、隠しホールをPAR36になるよう合計9ホール設定します。
隠しホールのスコアを合計して2倍して、そのスコアから72を引いた数字に0.8を掛けたものがハンデとなります。
たとえばグロススコア99で、隠しホールのスコアが51だった場合、
がハンデになります。
結果、グロススコアが99の場合のネットスコアは
となりますね。
ネットスコアで見てもらってもなんとなくわかると思いますが、ペリア方式は隠しホールが少なく、スコアを3倍にして計算するので運の要素がものすごく強いです。
逆に新ペリア方式になると、隠しホールが12ホールある分、本来の実力どおりの結果になる傾向があります。
新々ペリア方式はその中間ですね。
他にも公平を期すためのルールとして、ハンディキャップの計算に「ダブルパーカット」や「トリプルパーカット」、「ハンデ上限36」などの制限を設けたりもします。
ダブルパーカットは、隠しホールの1ホール打数上限をダブルパーまでとするルールですね。
PAR5のホールなら15打叩いても10打扱いになります。
トリプルパーカットの場合は、3倍まではOKです。ロングホールの15打はそのまま採用されますが、20打叩いても15打になります。
また、ハンデ上限36というのは、計算上ハンデが40になっても、ハンデ36の扱いになるということですね。
ちなみに「ハンデ上限なし」ルールもありますよ。
先人たちが工夫して、ゴルフを公平かつエキサイティングなゲームにしようとした努力が垣間見えますよね。
素晴らしきゴルフの世界!
おわりに
ゴルフのハンディキャップについてでした。
まとめると、
・ハンディキャップはゴルフを公平なスポーツにするための工夫
・ハンディキャップには公式とプライベートがある
・プライベートハンディキャップの計算方式は3種類(ペリア方式、新ペリア方式、新々ペリア方式)
・ペリア方式は運の要素が強く、新ペリア方式は実力どおりになりやすく、新々ペリア方式はその中間
・新ペリア方式が一般的に一番よく使われる
・ダブルパーカットやハンデ上限などを組み合わせて使われる
といった感じですかね。
用語の意味を深く知ると、普段のコンペが一段と楽しくなります。
あとは、知らない人に教えてあげられるのもいいですよね☆